台風が来る前に見ておきたい、家の外まわり8つのチェックポイント

台風のニュースを見て、「うちは大丈夫かな」と思ったことはありませんか。
多くの場合、何も起きません。ただ、何か起きたときに後悔するのは、たいてい「事前に見ておけばよかった」という箇所です。屋根の一部がめくれる、雨どいが外れる、カーポートの屋根が飛ぶ——そのほとんどに、事前のサインがあります。
この記事では、台風が来る前に見ておきたい8つのポイントと、もし被害が出てしまったときの応急処置、そして意外と知られていない火災保険の使い方までお伝えします。
- 台風前に見ておきたい8つのチェックポイント
- 被害が出たときの応急処置(やっていいこと・いけないこと)
- 意外と知られていない火災保険の使い方
- 点検を頼むベストなタイミング
結論から
- 台風で被害が出やすいのは、屋根・外壁・雨どい・窓・カーポート・植木の6か所
- 被害の多くは、事前に見ておけば気づけたサインがあります
- 台風が来てからの点検・修理は、業者が混み合って対応が遅れます
- 応急処置は「命の危険がないこと」が最優先。無理な自己修理は避けてください
- 火災保険は、風災・雹災・雪災を補償対象にしていることが多く、台風被害でも使えるケースがあります
台風前に見ておきたい8つのチェックポイント
このうち、1〜6は「見ておくべきサイン」、7〜8は「台風直前にやること」です。分けて考えると準備しやすくなります。
とくに注意したいのは「雨どい」と「コーキング」
8項目のなかでも、見落とされやすく、かつ被害につながりやすいのがこの2つです。
雨どい
落ち葉やゴミが詰まっていると、屋根に降った雨が正しく排水されません。あふれた水が外壁を伝い、そこから雨漏りにつながることがあります。台風そのものより、詰まった雨どいが原因で被害が広がるパターンは実際に多いです。
コーキング(外壁の継ぎ目)
外壁材のつなぎ目を埋めているゴム状の部分です。紫外線や気温差で徐々に硬くなり、ひび割れます。ここが劣化すると、強い雨風のときに水が入り込みます。 築10年前後で症状が出始めることが多く、台風前に一度見ておく価値があります。
もし被害が出てしまったら|応急処置
台風のさなか、あるいは通過直後に被害に気づくこともあります。落ち着いて、次の順番で対応してください。
1. まず、安全の確認
屋根に登る、強風の中で外に出る——これは絶対にやめてください。 応急処置より、まず身の安全です。
2. これ以上被害を広げない範囲で、応急処置
- 窓が割れた → 室内側からダンボールや板で塞ぎ、ガラスの破片に注意する
- 雨漏りしている → バケツや雑巾で受け、家財を濡らさないようにする
- 屋根の一部がめくれた → ブルーシートで覆う(無理に屋根に上がらず、可能な範囲で)
3. 写真を撮っておく
修理を依頼する前に、被害箇所の写真を何枚か撮っておいてください。 これは後述する火災保険の申請で必要になります。応急処置の前後、両方の写真があると理想的です。
4. 業者に連絡する
台風直後は依頼が集中し、対応までに時間がかかります。応急処置で被害の拡大を防ぎながら、順番を待つことになります。焦って知らない業者に高額な即日工事を頼むより、信頼できるところに任せるほうが、結果的に安心です。
「今すぐ来て、今すぐ全部直します」という訪問業者にはご注意ください。 台風の後は、こうした業者が増える時期でもあります。相場より高額な契約を急がせるケースが報告されています。まずは応急処置で被害を止め、見積もりを複数社で比べてから決めても遅くありません。
火災保険が使えることがあります
意外と知られていないのですが、火災保険は「火災」だけでなく、風災・雹災・雪災も補償対象になっていることが多いです。台風による屋根や外壁の被害も、条件が合えば対象になります。
確認しておきたいポイント
- ご加入の火災保険の補償内容に「風災」が含まれているか
- 免責金額(自己負担額)がいくらか。設定によっては少額の被害だと対象外のことがあります
- 被害から一定期間内の申請が必要な場合が多い(保険会社によって異なります)
申請には、被害箇所の写真と、修理の見積書が必要になることが一般的です。先ほどお伝えした「まず写真を撮る」が、ここで効いてきます。
保険の適用可否は保険会社・契約内容によって異なります。ご加入の保険証券をご確認いただくか、保険会社に直接お問い合わせください。私たちは修理のご相談と、保険会社に提出する見積書の作成までサポートできます。
点検を頼むなら、今がいいタイミングです
正直なところ、点検は「何もない時期」に頼むのがいちばん確実です。
台風シーズンの真っただ中は、業者も対応に追われています。シーズンの前、または過ぎたあとの落ち着いた時期に一度見ておくと、次のシーズンも安心して過ごせます。
とくに、次に当てはまる方は、一度チェックされることをおすすめします。
- 築10年以上経っていて、外まわりを見てもらったことがない
- 前回の台風で、何かしら気になる箇所があった
- 屋根や外壁の色あせ、コーキングのひび割れが目に見えている
点検自体は、多くの場合そこまで時間はかかりません。「とりあえず見てもらう」だけでも、安心材料になります。
まとめ
- 台風被害が出やすいのは屋根・外壁・雨どい・窓・カーポート・植栽の6か所
- とくに雨どいの詰まりとコーキングの劣化は見落とされやすい
- 台風直前は、飛ばされやすい小物を室内にしまうだけでも効果あり
- 被害が出たら、まず安全確認 → 応急処置 → 写真撮影 → 業者に連絡の順で
- 訪問業者の即日高額契約には注意
- 火災保険は風災も対象になっていることが多く、写真と見積書が申請に必要
- 点検は台風シーズンの前後の落ち着いた時期がベスト
よくある質問
樫本 若奈
2級建築士
台風が近づくたび、「うちは大丈夫でしょうか」というお電話をいただきます。
実際にうかがってみると、雨どいの詰まりや、カーポートの固定金具のゆるみなど、事前に見ておけば防げたところが意外と多いんです。
「これくらいで連絡していいのかな」という段階で構いません。写真を1枚見せていただくだけでも、お伝えできることがあります。
台風のあとの片付けなど、事務所の看板猫も心配そうに見ています。🐈
