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新築・リフォームの断熱材選び!ロックウールとグラスウールの違いとは?

快適な住まいづくりには、断熱材選びが不可欠です。
特に、ロックウールとグラスウールは代表的な無機系断熱材として、多くの選択肢の中に存在します。
しかし、その特性は微妙に異なり、どちらを選ぶべきか迷う方も少なくないでしょう。
この2つの素材を比較することで、最適な断熱材選びをサポートします。
家づくりの重要な要素である断熱材について、その違いを明確に理解することで、より快適で安心できる住まいを実現できるはずです。

ロックウールとグラスウールの違い

 

1:断熱材の基礎知識

断熱材は、建物の内外における温度差を小さく保つための重要な材料です。
その性能は、熱伝導率(λ値)で表され、数値が小さいほど断熱性能が高いことを示します。
また、断熱性能は、断熱材の厚さや密度にも影響を受けます。
厚いほど、密度の高いほど、一般的に断熱性能は向上します。

2:ロックウールの断熱性能

ロックウールは、玄武岩などの鉱物を原料とした人工鉱物繊維です。
繊維間に空気を多く含む構造のため、優れた断熱性能を発揮します。
さらに、吸水性が低く、湿気の影響を受けにくいという特徴も持ち合わせています。
そのため、長期的に安定した断熱効果が期待できます。

3:グラスウールの断熱性能

グラスウールは、ガラスを原料とする人工鉱物繊維です。
ロックウールと同様に、繊維間の空気を利用して断熱効果を得ますが、ロックウールに比べて吸水性が高いです。
そのため、湿気が多い場所では断熱性能が低下する可能性があります。
ただし、施工性が高く、扱いやすいというメリットもあります。

4:性能比較と選び方

ロックウールとグラスウールの断熱性能は、どちらも高く、大きな差はありません。
しかし、湿気への強さを考慮すると、湿気の多い場所や、長期的な断熱性能の安定性を重視する場合は、ロックウールが適しています。
一方、コストを抑えたい場合や、施工性を重視する場合は、グラスウールが選択肢に入ります。

ロックウールとグラスウールの価格施工性安全性環境への配慮比較

 

1:価格の比較

一般的に、グラスウールの方がロックウールよりも価格が安価です。
これは、原料となるガラスのリサイクル率が高いことなどが影響しています。
しかし、施工場所や条件によっては、防水処理などの追加コストが必要となる場合があり、総合的なコストを比較検討する必要があります。

2:施工性の比較

グラスウールは柔軟性が高く、扱いやすいという特徴があります。
そのため、複雑な形状の箇所にも施工しやすく、作業効率が良いです。
一方、ロックウールはグラスウールに比べて硬く、扱いづらいため、熟練した技術が必要となる場合があります。

3:安全性の比較

ロックウールとグラスウールはどちらも、アスベストとは異なり、人体への有害性が低いとされています。
ただし、施工時には、肌への刺激や目への異物感などを避けるため、適切な保護具を着用することが重要です。

4:環境への配慮

グラスウールは、リサイクルガラスを原料とするため、環境負荷の低減に貢献する側面があります。
ロックウールも、天然鉱物を原料とするため、環境への影響は比較的少ないと言えます。
しかし、製造工程におけるエネルギー消費量や廃棄物の処理方法なども考慮する必要があります。

まとめ

ロックウールとグラスウールは、どちらも優れた断熱性能を持つ無機系断熱材です。
しかし、耐熱性、吸水性、価格、施工性、安全性、環境への配慮など、いくつかの点で違いがあります。
これらの違いを理解し、建物の構造や環境、予算などを考慮して、最適な断熱材を選択することが重要です。
それぞれのメリット・デメリットを比較検討し、快適で安全、そして環境にも配慮した住まいづくりを実現しましょう。
住まいの快適性と省エネルギー性能の向上に繋がる、賢い選択をしてください。
適切な断熱材選びは、長期的な住まいへの投資となります。